この案内で東京を見てみますか〜(新宿を中心に)
こんな感じで始まります。
膨大へ!!膨大へ!!今日以後の東京は今日の社会趨勢の続く限り膨大へと進行するであらう。(p.40)
ふくらめ広がれ集まれ集まるな!みたいな、カオスな雰囲気が伝わってきます。
実際はどうだったんでしょう。これが多くの人の実感?
現にわれわれは、新宿に、池袋に、新繁栄地を見いだしているではないか。今のところそれらは外廓郊外の住宅地の人々への役目を果たしているに過ぎないとみられるが、即ちそれらの盛り場の通行人の分析表にみて、それがその他のに比し多くの家庭的臭味の用達しの中心地たるの観があるが、漸次にそれらは、複雑な要素を具備して、より大きい中心となり、独立的な性質をもって立つに至るのではないか。(p.42)
今さん、さすがですね。ほんと読み通りですよ。
そうそうなんか、家庭的臭味とおっしゃってますが、新宿って生活臭がすごくします。
尚、商業地域は必ずしも所謂下町のみではない、山の手方面の各盛り場を中心とする地域も夫々商業地域とされる。即ち、新宿、四谷の大通り渋谷の道玄坂、池袋停車場付近、その他随所にある。(p.54)
新宿は筆頭ですね。渋谷の発展も時を同じくして。
そういえば東京ってこのちょっと前までは悪道路とか泥海の状態とかいわれたらしく、
新宿も馬糞の新宿とかさんざんだったみたいですけど、大東京案内のころには
こうなったようです↓
何故モダン・ガールは東京に現れたかと云えば、その一つの原因は実に街路の新式化、欧米かにあると云える程にも画期的な新鮮な感触をわれわれに与へるものと化した。(p.60)
「デパート」という項目があります。デパートと聞いて思い浮かぶのは
子供のころよくいったイトーヨーカドーですが果たして。
東京を見物する者が、宮城、明治神宮とともに、主要項目のなかに三越を入れていないなどと云うことは考えられない。あそこに行けば、凡てが解る。(p.133)
...え、え〜三越ってそんなすごいの?って感じですよね。
ところでこの宮城ってやつ最初宮城県しか思い浮かばなかったのですが皇居のことです。
もちろん今がいってる三越は、銀座の三越のことです。
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銀座の三越 「東京の昔の写真」http://infocage.cocolog-nifty.com/photos/tokyopictures/b_6.html(2015.6.11) |
あそこに行けば、凡てが解る。近代の都会の一切がある。それに近代の都会の一切の人々が出入りしている。だから、三越に行くことは、都会の華やかなるものをすべてコンデンスして九州することが出来るわけなのである。(p.133)
そこまですごいのかあ。「デパートは生きた都会の縮図である」といわれたとかなんとか。
現在ではそこまで象徴的ではないですよね多分。デパートの都会的要素とは当時なんだったのかって〜つづく。
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